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「フェアトレードタウン垂井」を目指して(後編)

みなさんこんにちは田中です。
2014年3月29日、30日に開催された、
第8回フェアトレードタウン国際会議についての報告です。
29日から、国際会議の本会議が始まりました!

フェアトレードタウンについては『こちら』をご覧ください。

「フェアトレードタウン垂井」を目指して(前編)


フェアトレードタウン・ジャパンの代表理事である渡辺さんの挨拶に始まり、
フェアトレードシティ熊本推進委員会代表理事の明石さん、
そして幸山熊本市長、牧副市長、
フェアトレードタウン運動創始者であるBruceさんのお話しがあり、
第8回フェアトレードタウン国際会議は幕を開けました。

Ft21_2
↑牧副市長からの熊本市の紹介は、フェアトレードと地産地消を交えた地域循環のお話しで非常に感銘を受けました。

会議はそれぞれ大ホールで行う全体会議と、分科会という2つの形式で行われました。
参加者数は270人余りで、定員の200人をはるかに超える数でした。
会議には以下の方々がパネリストとして参加されていました。
(以下フェアトレード=FT、フェアトレードタウン=FTTと表記)

渡辺龍也(FTTJ代表理事、FTT国際運営委員、東京経済大学現代法学部教授)
明石洋子(FTシティ熊本推進委員会代表理事)
Bruce Crowther(FTT運動創始者、FTT国際運営委員長、イギリス)
Rudi Dalvai(世界FT機構会長、イタリア)
Molly Harriss Olson(国際FTラベル機構全理事長、オーストラリア)
William Goldsmith(Fair Trade USA、FTT国際運営委員、アメリカ)
Tadeusz Makulski(FTT国際運営委員、ポーランド)
Katharina Beelen(Fair Trade Gemeente、ベルギー)
Sean Mchugh(Canada Fair Trade Network、カナダ)
Raquel Mendes Ferreira(SEBRAE、ブラジル)
Kang Beek Lee(Korea Fair Trade Organizations、韓国)
Jae Buem Park(korea fair trade town steering commitment、韓国)
Anthony Chiu(香港フェアトレードpower、香港)
Karen Wan-Ju Yu(台湾環境情報Ctr協会、台湾)
中島佳織(FLJ事務局長)
土井ゆきこ(FT名古屋ネットワーク代表)
萱野智篤(FT北海代表、北星学園大学経済学部経済学科教授)
原田さとみ(FTT名古屋推進委員会世話人)
胤森なお子(株式会社フェアトレードカンパニー、常務取締役)
大野敦(立命館大学経済学部准教授)
高津玉枝(株式会社福市代表取締役)


28日は下記のスケジュールで行われました。
10:50~12:00 全体会議1「FTT運動の現状とその課題」
13:00~14:30 全体会議2「公正な地域経済社会の構築」
14:45~16:15 ワークショップ第1ラウンド「アジアにおけるFTT運動」

<全体会議1「FTT運動の現状と課題」>
全体会議1ではFTムーブメントも新しいステップアップが必要な時であり、
南北の公正な地域社会の構築について、またFTとは何なのか、
生産者によりフォーカスすべきである現状について話されました。
そして途上国でのFT運動の難しさや、
先進国と途上国で行われるFTT宣言の意味の違いについて
考えなければいけないという問題提起がされました。

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↑左からBruceさん、Williamさん、Tadeuszさん、Rudiさん、Mollyさん


<全体会議2「公正な地域経済社会の構築」>
全体会議2では、ベルギー・カナダで多く起こっているFTT運動や、
ブラジルで起こっている大学とのFT企画などを例に挙げ、大学や学生とコラボする活動や
行政と連携して活動してくことがFTを推進することであり、
公正な地域経済社会の構築に向かう方法であるとの意見が交わされました。

Ft23
↑左からファシリテーターのAdamさん、Katharinaさん、Seanさん、Raquelさん、明石さん、土井さん、萱野さん

<分科会WS「アジアにおけるFTT運動」>

1.韓国
韓国では2002年からFT運動が起こっており、現在ソウル市民の50%以上は
FTについての知識があるとのことでした。
また2011年に現ソウル市長であるパク・ウォンスン氏が当選したことで
さらにFT運動が加速しており、その運動を取りまとめる団体
Korea council of Fair Trade Organizations(KFTO)も
活発な活動がされているという報告がありました。
そして韓国は今後FTTの基準作りをする必要があることが課題として挙げられました。

Ft24
↑左からファシリテーターの胤森さん、韓国のJae Buemさん

2.台湾
続いて台湾では、2006年に台湾で初めてFTショップがオープンしましたが、
2008年にはメンバーが2人しかおらず、コーヒー貿易会社を説得して
FTコーヒーを扱ってもらうこともままならなかったとのことです。
また台湾にはoxfamのような国際協力団体もなかったため、
FT運動も他と比べて取りかかりが遅かったとのことでした。
しかし今では100程のFT商品が流通しており、
FLOラベル商品も流通するようになったようです。
それに比べ、小売店の数がとても少なかったため、
メディアにおける生産地ツアーを行い
現在は300の流通経路が存在するようです。
Google TaiwanでのFTコーヒーの使用、
また台湾の学校教科書へFTに関する記載がされたこと、
そして2008年から現在まで述べ100程のマスコミ報道が行われており、
今後も活発な動きが起こることが期待されます。
最後に現在台湾と中国間で問題となっている
ブラックボックス的な内容である「サービス貿易協定」についても触れ、
問題提起をして報告は終わりました。

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↑発表者である台湾のKarenさん

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↑「サービス貿易協定」に反対するチラシです。

3.香港
最後は香港でのFTT運動についてです。
香港では2000年以降FT製品を取扱うお店が増加傾向にあるとのことです。
そして2005年に開催されたWTO会議がきっかけで、
現在のFair Trade Hong Kong Foundation(FTHF)
が設立されFTT運動を行っているようです。
またここ10年で述べ1000回ものイベントを開催しており、
2012年には国民の6~8割がFTについて知っているという成果を上げています。
しかしその反面FTT運動については、依然ゆるやかなものであり、今後の構想としては、
2014年度中にFTT推進委員会を立ち上げたいとのことを仰っていました。
そして香港では「商品の購入=FT活動」であり、
そこで完結してしまうと思っている市民が多いことが課題であり、
消費することの意識変化を行いたいとのことでした。

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↑発表者である香港のAnthonyさん

その後、大ホールにて各分科会の発表報告会が行われ、29日の会議は終わりました。


30日は下記のスケジュールで行われました。
8:45~10:15  ワークショップ第2ラウンド「ビッグ・テント・アプローチ(多様性に満ちたFTT運動の推進)」
10:15~11:00 ワークショップの報告と議論
11:15~13:00 全体会議5「本会議のまとめとこれからの行動」

<分科会WS「ビッグ・テント・アプローチ(多様性に満ちたFTT運動の推進)」>
分科会ワークショップでは、新しく提案されている
「ビッグ・テント・アプローチ」について議論がされました。
ビッグ・テント・アプローチとは、各団体、地域、国で取り決める
フェアトレードの基準をテントに見立て、そのテントの高さ・幅を広げて、
各分野を受け入れて広義の意味のフェアトレードとする取り組みのことを指します。
フェアトレードも地域活性化、地産地消やまちづくり、環境活動、
障害者支援などのアプローチを含み、新しい方法であることから今回注目されました。
しかしこれらについてはポジティブな面ばかりではありません。
フェアトレードの理念をそれぞれの組織でしっかりと持っていないと、
新たにテントに入ってくる人・モノにより、
その理念が薄まってしまう危険性も勿論あります。
これらについては今後さらなる議論がされていくこととなるかと思います。

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↑左からBruceさん、Williamさん、Tadeuszさん

<全体会議5「本会議のまとめとこれからの行動」>
その後の全体会議5でも、話の争点は
「これからのビッグ・テント・アプローチ」についてでした。
フェアトレードという言葉から海外とのつながりばかりを重視するのではなく、
地域のフェアトレードでまさに地産地消の考えに重きを置いていくこと、
地域経済についても言及していました。
そして私達が目指すゴールとは何か、
はたまたフェアトレードとは何であるのかを念頭においた活動が大切であることや、
ビッグ・テント・アプローチは地方、国レベルと様々なアプローチがあるが、
いずれにしても社会の主流としていくことが必要であることも述べていました。
また最後にMollyさん(国際フェアトレードラベル機構前理事長)からは
「ビッグ・テントの『テント』とは何か、という議論がもっと必要」
という意見がありました。
「テント」は地域経済にメリットをもたらすためのものであるのか、
たんに商品にラベルがあるかないかの問題であるのか。
テントの中に入ることで、消費者にメリットを与えることに加え、
新興国・先進国・地元生産者全ての経済的メリットを考えなければならない、
という指摘でした。

Ft29
↑左からファシリテーターの渡辺さん、Bruceさん、Williamさん、Tadeuszさん、Raquelさん、Rudiさん、Mollyさん

今回FTT国際会議に参加して、
多くの方々と知り合う機会となったと同時に、様々な地域・国に
岐阜県垂井町でのフェアトレードの活動を知ってもらうことが出来ました。
フェアトレードを入口として、今後は国際問題・南北問題だけでなく、
日本の地域の足元をみつめる活動にも落とし込んでいき、
各地での取り組みが活性化される
ローカルなフェアトレードが増えることを期待しています。
私たちも日本で初めての町単位であるファトレード“タウン”を目指して、
今後も活動していきたいです。

第8回フェアトレードタウン国際会議in熊本 オフィシャルサイト

一般社団法人 フェアトレードタウン・ジャパン

Fairtrade Towns(英語)

FAIRTRADE JAPAN

FAIRTRADE FOUNDATION(英語)

FTNN Fair Trade Nagoya Network

名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会(なふたうん)

エシカルでいきましょ。

フェアトレードくまもとセンター

逗子フェアトレードタウンの会

フェアトレード北海道

Korea fair Trade Commission(英語)

Fair Trade Commission Taiwan(英語)

FAIRTRADE HONG KONG(英語)

文章:田中

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