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地域での循環と世界とのつながりを考えよう!

こんにちは、田中です。
2013年1月26日(土)~27日(日)に開催しました
「日本の農村×世界=さまざまなつながり」の
本講座第3回の様子についてお知らせいたします。

本講座第3回では、「地域循環」をテーマにしました。
揖斐川下流の漁業と揖斐川上流とのつながり、
ごみから考える循環型社会の資源管理を切り口に
世界とのつながりについて考える講座を一泊二日で行いました。

1日目は、揖斐川最下流に位置する三重県桑名市の赤須賀漁協にて
揖斐川上流部と下流部とのつながりについて学びました。
朝はJR大垣駅前に集合し、揖斐川町谷汲からやってきたバスに乗り、
出発しました。

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↑バスにはこんもりと雪が乗っていました♪


伊勢湾の最も奥にある赤須賀漁協までの道中は、
揖斐川と養老山脈を見ながら進みました。
いよいよ桑名市が近付くと、揖斐川と長良川の間に作られた
背割堤の上を走ります。
左右の景色を見てみると川の水位の高さがよくわかりました。
またこの水位の高さは、東南アジアのバングラデシュに存在している
デルタ地帯と呼ばれる河川の堆積物によって形成された土地と酷似しており、
日本とバングラデシュについて河川の比較をしながら、
木曽三川が日本では非常に特殊な景観であることも感じました。

濃尾平野が続く海抜ゼロメートルのこの輪中では
揖斐川と長良川にはさまれているために石段で家の底上げを行い、
洪水時の増水対策をとっている家が多くみられました。

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↑どの家も水に対する意識の高さがうかがえます。


雪がまだまだバスの屋根の上に残ったまま、
赤須賀漁協の事務所があるはまぐりプラザに到着しました。
揖斐川からの雪乗せバスの登場に、
赤須賀漁協青壮年部研究会の方々も驚いてみえました☆

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↑事務所の前で待っていて下さった赤須賀漁協青壮年部研究会の方々。


はまぐりプラザの会議室にて赤須賀漁協青壮年部研究会の方々から
活動についてお話し頂き、その後意見交換を行いました。

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↑この日のために勢ぞろいして下さいました!
 奥が赤須賀漁協青壮年部研究会の方々です。


活動内容では、漁の様子やハマグリ漁獲量の変化、
漁獲制限を設けての資源管理、ハマグリの種苗生産や人工干潟の造成に
密漁対策、また河川上流部とのつながりを大切にする植樹の活動や
子どもたちに漁業について知ってもらうための出前講座、
そして市民との交流を深めるための赤須賀漁業祭りの開催など
本当に多岐にわたる活動の紹介をして頂きました。

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↑丁寧に説明して下さる赤須賀漁協青壮年部会長の水谷さん。


その後、はまぐりプラザにて昼食をとりました♪
事前予約でしか食べられない「焼きはまぐり定食」を頂きました!

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↑皆さんお腹がぺこぺこ。。

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↑ハマグリのいそべ揚げ!

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↑焼きハマグリは、絶品でした。。。


お腹が満たされた後は、はまぐりプラザの見学を行いました。
時代ごとの漁の道具や、時代の移り変わりと共に変化した漁の方法、
シジミなどの漁獲高の推移が一目でわかるグラフなど
赤須賀漁協の歴史を学ぶことが出来ました。

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↑ずらりと並ぶ漁に関する資料!

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↑これで、海底をひっかいて捕っていたのかな?


はまぐりプラザを後にし、次へ向かったのは桑名市長島町にある輪中の郷です。
長島特有の「輪中」をテーマにした歴史資料館で1959年に発生した
伊勢湾台風の当時の様子や、先人から受け継がれてきた
輪中に住む人の水防対策、輪中形成の様子なども展示されていました。

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↑輪中に関する様々な資料のほか、体験農園もあります。


館長の諸戸靖さんから詳しく説明をして頂きました。
今から約500年前に、輪中では一年中作物が取れることから
人が集まり、定住することで形成されたとされています。
また輪中での人々は水との闘いではなく、
水といかに共存するかを試みていました。
その姿は輪中の堤防にも表れていました。

また海外との水事情とも絡めながらお話をしてくださいました。
近年タイで発生した大洪水も、洪水が起きてしかるべき地形であり、
そこに工場を建てること、そして作られた堤防も水事情を
十分把握されていなかったためにあのような被害が
起きてしまったものであることなどです。

バングラデシュのデルタ地区とも地形が似ているため
バングラデシュには輪中の水と共存する姿の堤防を作ってほしい
というお話も伺いました。

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↑輪中の歴史や恩恵について博識な館長の諸戸さんです。


諸戸さんのお話を伺った後は、輪中の郷の中をぐるりと見学させて頂きました。
長島輪中の昔の土地の様子や、形成の歴史についても、
古地図からみて学ぶことが出来ました。

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↑長島全体についての説明を受けています♪

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↑昔の長島の地形です。


そのほかにも、今と昔の堤防の形の違いや
その違いから考えられる水に対しての意識の違い、
そして水との上手な付き合い方についても学びました。

一日目の最後に、宿泊地である海津温泉へ向かい、
連続講座全体のおさらいと1日の振り返りを行いました。

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↑海津温泉の会議室にて行いました。


まず、講座全体をおさらいしながらまとめを行いました。
アフリカのマリでの大飢饉とプランテーションとの関係性や
連日ニュースでも報道されているアルジェリアでのテロ事件から
なぜ日本企業があれほど条件の悪い場所に進出するのかについて考えました。
アフリカ進出の目的は、搾取の強化であり、導入講座第1、2回で行った
「食と農」や「エネルギーと林」で学んだことや、本講座第2回で体験した
「貿易ゲーム」での搾取が現実に起こっていることを学びました。

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↑全体のまとめの話題提供と進行は神田が行いました。


そして、導入講座第1回から本講座第3回までの一連の講座を通して
学んだこと、気づいたこと、印象に残っていることなどを
2グループに分かれて書き出していきました。

次に、今から50年前と今のグローバル社会を比べて
どういった地域のつながりがあったのかなどについても考えました。

最後に、学んだことを自分の暮らす流域に即して考えてみて、
意見交換の内容をお互いのグループごとに発表しました。

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↑こちらのグループでは、
 中流域の人々は下流域の人々の苦労を知らない!という意見が出ていました。

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↑こちらのグループでは、
 都市と流域とのつながりの強化を図るべきといった意見が出ていました。


どちらのグループからも出た意見としては
下流部で生活する人のことをよく考えた暮らしをしたい、
また上流、中流、下流が相互に交流する機会を
増やしていきたいなどの感想が出ました♪

その後は夕食をとり、温泉に入って疲れを取ったりしました♪
そして疲れと眠気がピークの21時から、
スタッフが作成した参考資料を使ったミニ学習会を行いました。

移動が多い今回の講座なので資料を読みこんでもらう時間を別途取ろう、と
考えての企画でしたが、さすがにハードスケジュールということもあり、
参加者の皆さんは目をつむって、首を前後に揺らしながら
資料説明を聞いてくださいました。

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↑移動が多く、皆さんお疲れです!


2日目は雪が降る中、海津温泉から輪之内町エコドームへ向け出発しました。
エコドームはNPO法人ピープルズコミュニティによって管理運営されており
施設の様子や、使い方について学びました。
理事長の安田裕美子さんにご案内いただきました。

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↑資源物の分別について説明して下さっています。


次に、いきいき貸し農園に向かい、育てている旬の野菜や
農園の管理について見学しました。
こちらの野菜は、エコドームで回収された生ごみから堆肥を作っており、
その栄養によって作られているものでした。

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↑畑一面雪景色でしたが、見せて頂いたどの野菜も
 非常に大きなものばかりでした!

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↑畑で育てられている大きな葱です!


その後、NPO法人ピープルズコミュニティの活動紹介をしてもらいました。
団体発足の理由や、主な活動紹介、また活動を行う上での苦労や、
安田さんたちの活動にかける思いなどを聞くことができました。

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↑活動に至るまでの様々なお話をしてくださいました。


次に、輪之内町町民センターへ移動して
農園の野菜を使ったクッキーの調理体験を行いました。

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↑生地を均等に切り分ける作業が、なかなか難しかったです。


クッキーの生地を焼き上げる段階の頃にはちょうど昼食の時間になり、
神田さん特製のネパールカレーとパクチースープ、
大江さん特製のマリネをみんなで頂きました!

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↑カレーは二種類あって、どちらも本当に美味しかったです!!

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↑みんなで、「いただきまーす!」


お腹がいっぱいになった後は、
流域単位での地域づくりに関する講座の時間でした。

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↑流域単位での地域づくり講座の開始です!


そもそもなぜ地域づくりを流域単位で考えるのか、という概念から始めました。
流域には、人と人、モノとモノの往来があり、50年前までは地域には
様々なつながりがありました。

「水」を例にして考えてみても、蛇口をひねれば水が出てきて
排水は下水管が通っており、あらゆるものが自分たちの暮らしから
離れて行っている現状について考えました。

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↑これまでの連続講座の総まとめです!


そして流域単位での地域づくりの基礎的な考え方として、
「食べ物」「水」「エネルギー」「人との関係性」「政治参加」「お金」
この6つに分類して考えていきました。

「食べ物」を例に挙げてみます。
今の日本の食料自給率について、日本は諸先進国と比較しても
低い数字であるとされていますが、日本国内で見てみても、
地域によってその自給率は大きな違いがあります。
見方を変えれば、国内での南北格差問題が生まれています。

「お金」に関して考えてもみても、銀行に預けているお金が、
海外のゴルフ場開発の原資とされていたり
自分のお金が環境破壊を行う原資となる場合もあります。
そしてさらに悪いことに、地域からお金が出ていくことで
地域内でお金が循環しなくなってしまいます。

このようなことから、本来国際問題と国内問題と
わけて考えがちないくつもの問題も
実はわけて考える必要はないということがわかります。

そしてこのような流域単位での講座を行った後に
それぞれ「エネルギー」「水」「地域」「食」の4グループに分かれて
自分たちが今後取り組みたいこと、未来に向けた提言を考えてもらいました。

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↑「エネルギー」グループ

30
↑「水」グループ

31
↑「地域」グループ

32
↑「食」グループ


最後に、それぞれグループで出し合った意見を発表しました。
「エネルギー」グループでは、現代のハイテクノロジーを使わない
ローテクノロジーを利用した再生可能エネルギーの使用について。
「水」グループでは、水の使い過ぎに気を付ける雨水などの利用について。
「地域」グループでは、近隣住民とのコミュニケーションを大事にした暮らし方について。
「食」グループでは、外からの食料に依存しない地産地消の推進と
昔の文化の再利用について。

それぞれの考え方の根幹は同じであり、その考え方の違いは、
どの分野に重きを置くのかが大切なのではないでしょうか。

移動が多く、時間も一番長い回でしたが、その分学んだことも非常に多く
また参加者の様々な意見を聞くこともできました。

揖斐川上流から下流までの流域単位で考える本講座では、
日本の農村部が抱える問題点や課題をそれぞれ上流、中流、下流で
目の当たりにすることができました。そしてそれらの問題は、日本のみならず
世界中の国々とも関連しています。

来年度も、流域単位での講座を開催する予定でおりますので、
興味を持たれた方は、是非お越しください。。

講座に参加されたすべての皆様、そしてご協力頂きました皆様、
この場を借りて、お礼申し上げます。どうもありがとうございました。

それでは、泉京・垂井の次回の講座を、お楽しみに!!


文章:田中

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